「昨日のことはもう忘れた」 熱い目をして男は言った 「後ろを振り返る事なんてしない」 続けてまた男が言った いつも上ばかりで 足元が見えていない 自分を省みず大きな事ばかり言う そんな人間に僕はなりたい 「“明日”のことはもう忘れた」 冷めた目をして男は言った 「過度な期待はするもんじゃない」 続けてまた男が言った あの頃の自分は何でもできた 過去の栄光にすがりつく そんな人間に僕はなりたい どんな人間になろうと 僕は僕でいたい 何と言われようと 僕は僕だと言える そんな人間に僕はなりたい いつだってどっちつかずで 過去も見ないし 未来に大きな期待などしない 堅実を売りにして 確かな今を生きてる そんな人間に僕はなりたい どんな人間になろうと 僕は僕でいたい 何と言われようと 僕は僕だと言える そんな人間に僕はなりたい 僕は僕だと弱い自分も 正当化してみる やらなきゃいけない時はあるぞ 逃げてばかりいたら そのうちどれが本当の自分か わからなくなりそうだから どんな人間に僕はなりたい?
赤峯豪