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朝寝の春

  • 赤峯豪
  • 2016年11月19日
  • 読了時間: 1分

やわらかな陽射しが白いカーテンを通り抜けて僕を包んだ まだ起きたくないと拒む子供のように夢の世界へまた潜り込む 「ここまで来たらもう大丈夫だよ」 手を引く君の笑顔が霞んで 何故か悲しくて 不意に涙溢れた また出会えるの? ここに来ればいい? 消えそうな君の姿を追いかけて 目覚めたらもう ここは現実になる きっと僕は寂しげな色で 春のように 爽やかな光が降り注いだら それは次の季節の再来 花が咲いて散る その狭間で僕は出会い別れ そしてまた出会う 作り上げた幻想 嘘の世界は苦し紛れの自慰 一度離れた道もまたきっとどこかで交わるはず 「また出会えるよ ここにいるから」 消えないでと君の姿を今度こそ 優しく包み込んであげるんだ そっと僕の小さな腕で 春のように また出会えるよ 会いに行くから 消えそうな君じゃない新しい君に 僕は目を開けこの現実を見る ずっと強く 優しさを抱いて 春のように


 
 
 

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